伊勢茶 mirumeの始まり

有限会社 深緑茶房の名古屋カフェの撤退にともなって、当時の名古屋カフェ店長であった松本壮真が独立し『伊勢茶 mirume』ができました。新しい場所を探していたところ、ご縁があり名古屋の中心地から少し離れた那古野という町にお店を構える事になりました。カジュアルな文化を持つ円頓寺商店街と上品な古民家が立ち並ぶ四間道の2つの文化が交差する場所で、2021年5月1日からお店が始まりました。受け継がれてきた伝統と文化を大切にし、その上で新しい挑戦を続けていきたいと思っています。


お茶農家にうまれたものとして

松本はお茶農家にうまれた者として「次に繋ぐ」という意識を強く持っています。自分の代で大きな事を成し遂げても、それが次の世代に上手く継承できないのであれば意味がないと考えます。長期的な視点に立ってお茶を盛り上げていきたいと思うからこそ、お茶を楽しむ文化をつくりたいと言います。お茶を高尚なものとせず、使い捨てるようなものともしない。地道に少しずつ大切に築いていければと考えます。人生を豊かにするツールの1つとして、お茶が役に立てる事があれば幸いです。そしてmirumeの活動が日本茶の将来に少しでも良い影響を与えられればと思っています。


mirumeの由来

「みるめ」というのはお茶業界の用語です。主に「若い芽」「新しい芽」を意味する言葉で、お茶農家でよく使われます。この名前に込めた思いは大きく2つあります。

①「若い芽を使った品質の良いお茶をご提供します」みるめには若い芽という意味があり、それはそのまま品質の良さを表します。mirumeでは春頃に摘まれた品質の良いお茶をご提供しています。冬に栄養を蓄えた春の新芽は味も豊かでそれぞれのお茶の特徴も出やすく、お茶農家として飲んでもらいたいお茶です。

②「新しい挑戦をどんどんしていこう」という意志みるめには「新しい芽」という意味もあります。mirumeでは今まで受け継いできた伝統の本質を大切にしつつ、新しいことに挑戦していきたいと思っています。「お茶って面白い!」と思ってもらえるように、日々コツコツと挑戦し続けます。


ロゴの意味

「格式を下げずに敷居を下げる」という価値観を大切にしたいと思いました。これは店主の松本が28歳の時に出会った恩師である松尾和典氏から教わった価値観です。安っぽいものではなく高尚なものではなく、何かと正解を提示しがちな日本茶をもっとカジュアルに楽しんでもらいたいと考えています。ロゴは茶葉の形と初心者マークを模しています。何か正解を教えるような関係性ではなく、私たちも勉強中という謙虚さを持ちながら一緒にお茶を深めていきたいと考えています。格子柄は一見『若葉色』に見えるかもしれません。しかしよく見てもらうと、この格子柄は青と黄色の直線から成り立っています。これはお店の立地と価値観を意味しています。カジュアルな文化が根付く円頓寺商店街、そして上品なお店が立ち並ぶ四間道。この交差点にmirumeのお店はあります。「2つの文化が混じり合う事で全く新しいものを生み出す」「新しく見えるものも交差する文化の本質に根ざしている」mirumeはこれからもそんな存在でありたいと思っています。

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